ちいきぼオフィスお役立ち情報オフィス探しの基礎・比較A・B・C工事の違いとは?高額なB工事費を抑える交渉術を解説!

2025年9月29日

オフィス探しの基礎・比較

A・B・C工事の違いとは?高額なB工事費を抑える交渉術を解説!

A・B・C工事の違いとは?高額なB工事費を抑える交渉術を解説!

オフィスの移転やリニューアルを検討する際、「A工事」「B工事」「C工事」という専門用語に直面します。これらは工事の費用負担と業者選定の権利を定めた区分であり、これらの違いを正しく理解しておくことは、想定外の出費やオーナーとのトラブルを防ぐ上で、オフィス移転計画の成否を分ける重要なポイントとなります。

特に、創業期の小規模事業者やフリーランス、支店展開を急ぐ中小企業にとって、移転費用は限られた予算の中で大きなウェイトを占めます。工事区分の知識不足が原因で高額な費用を請求されてしまうと、その後の事業運営にまで影響が及びかねません。

本記事では、A・B・C工事それぞれの特徴と費用負担を明確に解説します。さらに、テナントが費用を負担するB工事が高くなりがちな理由と、それを適正化するための具体的かつ実践的な交渉術に焦点を当て、詳細にご紹介します。スムーズで経済的なオフィス移転を実現するためのロードマップとして、ぜひ最後までご覧ください。

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そもそもA工事・B工事・C工事とは?基本の仕組みと理解するメリット

オフィス移転に伴う工事には、建物のオーナーとテナント(入居者)のどちらが費用を負担し、誰が工事を発注・選定するのかという基準で、大きく3つの区分が存在します。

この区分は法的に明確な決まりがあるわけではなく、建物ごとや契約内容によって適用範囲が異なるため、賃貸借契約書に記載されている内容をオーナーや管理会社と事前に確認することが非常に重要です。

工事区分
A工事 B工事 C工事
費用の負担者
オーナー テナント テナント
業者選定・発注
オーナー オーナー テナント
対象となる主な場所・設備
建物の躯体、外壁、エレベーター、共用廊下、ビル全体のインフラ 専有部分の空調・消防・給排水設備など、建物全体に影響する設備 専有部分の内装(壁紙・床)、パーテーション、造作家具、通信配線
特徴
建物全体の安全性・維持管理に関する工事。テナントの費用負担は原則なし。 テナント負担だが、オーナー指定業者で実施。費用が高額になりやすい要注意区分。 テナントの自由度が高い内装工事。費用負担はすべてテナント。

工事区分を理解する最大のメリット:トラブル防止とコスト管理

工事区分の違いを正確に把握しておくことで、以下のようなメリットが得られます。

  1. 想定外のコストを回避できる:特にB工事の範囲を事前に把握し、費用が高くなるリスクに備えることで、予算オーバーを防げます。
  2. スケジュールが明確になる:工事区分によって発注権者が異なるため、誰といつまでに何を決定するかという移転スケジュールが立てやすくなります。
  3. 原状回復のトラブルを防げる:退去時にどこまでがテナントの責任で撤去・復旧が必要か(原状回復義務)を事前に判断でき、オーナーとの解釈の違いによる高額な追加請求を回避できます。

工事区分は契約書に記載されている「オーナー指定工事」や「テナントが負担すべき工事」の範囲をしっかり把握することが重要です。この事前の理解が、将来的なレイアウト変更や原状回復作業の際に想定外のコストが生じにくい土台を作ります。

A工事・B工事・C工事それぞれの概要と特徴と注意点

A工事:オーナー負担で安心な「建物の顔」

A工事は、建物の構造や共用部分など、建物の資産価値と安全性に関わる工事を指します。外壁やエレベーター、共用廊下など、建物自体の維持管理に直結する工事がA工事に含まれます。

費用負担と所有権

オーナーが費用を負担し、工事業者の選定・発注もオーナーが行うのが一般的です。工事内容は建物の固定資産として扱われ、所有権もオーナーに帰属します。テナントに費用の請求は原則ありません。

小規模オフィスとしての意識すべき点

A工事は建物全体の品質や安全性を担う部分にかかわるため、テナントが直接口出しできる範囲は限られます。ただし、共用部の美観や機能性(共用トイレのグレード、エントランスの雰囲気など)はオフィスのイメージに直結するため、改修情報には注目しておきましょう。テナントとしては工事費の負担が不要な反面、改修時期や工事内容に柔軟性を持ちにくい点は意識しておくと良いでしょう。移転直前のタイミングで大規模なA工事が重なると、引っ越し作業に影響を及ぼすこともあるので注意が必要です。

B工事:コストと交渉が重要な「インフラの工事」

B工事は、テナントの専有部分内にあるものの、ビル全体のインフラや安全性に関わる設備工事を指します。空調設備や防災設備、給排水設備など、建物全体に影響する設備が対象となるため、インフラ工事に近い性質を持っています。

費用負担と業者選定

テナントが費用を負担しますが、工事はオーナーが選定・指定した業者(オーナー指定業者)が行います。発注主体がテナント側になる工事です。

なぜB工事は割高になるのか?

最大の課題は、テナントが業者を選べないため、競争原理が働かないことです。オーナー指定業者は、そのビルの構造やインフラを熟知しているというメリットがある反面、見積もりが相場より高額になりがちです。見積もり項目が明確になっていない場合や相場との比較材料が少ないと、想定よりも高額な費用を請求されるケースが出てきます。

また、B工事は退去時の原状回復にも関係しやすい領域です。契約段階で設備の取り扱い方や更新時期を把握しておくと、退去後に発生するコストリスクを減らすことができます。オフィスレイアウトの自由度に関係する重要な要素であることを理解しておきましょう。

C工事:自由度の高い「オフィスの顔」

C工事は、テナントの専有部分の内装やレイアウトに関する工事で、テナントの自由が最も認められる区分です。主にオフィスの内装や家具の配置、パーテーション工事など、空間のデザインや使い勝手に直結する部分をカバーします。

費用負担と業者選定

テナントが工事業者を自由に選定し、発注から費用負担まで一括して行います。

小規模オフィスのデザインを左右する

建物全体には影響を与えない範囲のため、比較的自由度が高い点が特徴です。オフィスのデザインコンセプトや業務効率化を重視する場合には、C工事を上手に活用して個性的なレイアウトや空間演出を実現できます。

特に、スケルトン物件(内装が何もない状態)や現状渡し物件(既存の内装を撤去して引き渡す場合)では、C工事を最大限に活用し、企業のブランディングや働きやすさを意識した空間づくりを行う企業も多いです。

ただし、自由度が高い分、テナントが費用をすべて負担しなければならないため、資金計画が非常に重要です。内装工事の質や工期、デザインにこだわりすぎると予算オーバーにつながることもあるので、複数の業者から相見積もりを取るなどの工夫を行いましょう。完成後の修正や追加工事には再び費用がかかるため、最初の段階で施行範囲や使用する素材、配線計画などをしっかり決めることが大切です。

【重要】B工事費が高くなる理由と適正化のための交渉術

コスト削減の鍵は、テナントが費用を負担するB工事をいかに抑えるかにかかっています。B工事費は、小規模オフィスの移転コストにおいて最も不透明かつ高額になりやすい部分です。

B工事費が高額になりやすい構造的な理由

  1. 業者選定の競争原理がないオーナー指定業者のみが対応できるため、他社との比較がなく、見積もりが高止まりしやすい傾向があります。
  2. 建物インフラへの影響空調や消防設備は建物全体のシステムと連動しているため、工事に専用の技術や部材が求められる傾向にあります。これにより、適正なコストが判断しにくく、費用が高くなる傾向があります。
  3. オーナーの安全性への配慮ビル管理上の都合や将来的なメンテナンスを見据え、高スペックな設備や材料を指定されることがあり、結果として費用が膨らみます。

B工事費を適正化するための実践的な交渉術

特に創業期の小規模事業者やコスト重視のテナントは、以下の対策を契約交渉の早い段階でオーナーや仲介業者に進言しましょう。

見積もり項目の内訳を徹底的にチェックする

オーナー指定業者から提示された見積もりは、「一式」でまとめられていないか、材料費・人件費・管理費などが細かく分けられているかを確認しましょう。大項目だけでふんわりとまとめられていると、後から追加費用が出てくる恐れがあります。内訳が不明瞭な場合は、詳細な明細の提出を依頼し、余剰な費用が含まれていないかをチェックします。

「相見積もり」や「第三者の専門家」を活用する

適正なコストを把握するためには、複数の業者から相見積もりを取り、比較材料をそろえることが大切です。指定業者以外のC工事専門業者などから同等の工事内容を想定した概算見積もりを取得し、この情報を基にオーナーや指定業者に対し、費用の妥当性や仕様の調整を交渉する材料とすることができます。

また、テナントが専門家(オフィス移転コンサルタントなど)を代理人として雇い、見積書の詳細をチェックする方法もあります。各種設備の相場や適切な工数を熟知したプロが交渉に参加することで、勝手に作業が追加されていないか、価格設定が過剰ではないかを判断しやすくなります。

C工事への「工事区分の切り分け」を協議する

B工事に含まれている内容でも、建物全体への影響が少ないと判断できる部分があれば、C工事(テナントが自由に業者を選べる工事)に切り分けられないかを協議します。例えば、簡易的な配線の引き込みや、空調機器の末端部分の調整など、可能な範囲でC工事化できれば、大幅なコストダウンにつながる可能性があります。この切り分けの交渉は、契約上の制約条件を理解しつつ、粘り強く話し合いを行うことが重要です。

契約書で確認すべき重要ポイントと原状回復のリスク

契約時に工事区分をあいまいにしたまま工事を始めると、費用や責任の所在が不明確になり、思わぬトラブルにつながります。以下の重要事項を契約書締結前に確認し、オーナーとの認識のすり合わせが必須です。

費用負担の範囲と業者選定権の明確化

工事区分を最初にチェックする際には、費用負担の範囲と工事業者の選定権がどちらにあるのかを重点的に確認しましょう。特にB工事の場合、オーナー指定業者にしか依頼できないのか、競合見積もりを取れるのかなどは費用に直結する重要事項です。

原状回復義務の範囲と特約事項

退去時に求められる原状回復の範囲は、工事区分によって判断材料が変わり、契約内容と照らし合わせながら進める必要があります。

  • 原状回復の基準多くの場合、原状回復はオフィスの専有部分をもとの状態に戻す行為を指しますが、「どこまでが原状」なのかは物件によって基準が異なるため、契約時の写真や仕様書をよく確認しなければなりません。
  • B・C工事設備の扱いB工事やC工事で導入・変更した設備や内装によっては、交換や撤去が必要になるケースがあるため、事前に契約書へ明記されている事項を確認します。C工事で導入した内装や家具などは、テナントの資産とみなされることが多いので、退去時の扱いを含めて検討が必要です。
  • 居抜き・残置の可能性オーナーや管理会社との調整次第で、状態の良い内装や設備であれば、そのまま残す条件(残置)で原状回復の範囲を緩和してもらえる場合があります。退去時の負担を最小限に抑えるためにも、解体や再工事が必要となるパーツがどこにあたるのかを早めに把握し、契約更新時や退去前に積極的に相談することが重要です。

契約書に不明点がある場合は、専門家に相談しながら修正交渉することも検討します。押印前に十分に確認を行い、オーナーとテナントの間で責任範囲を明確化しておけば、後々のトラブルを大幅に減らすことができます。

C工事を効率的に活用し、理想のオフィスを実現するコツ

自由度が高いC工事は、企業のブランディングや働きやすさを追求するための最大のチャンスです。

C工事を成功させるための資金計画と設計

C工事ではテナントが希望するデザインやレイアウト、設備計画を自由に組み込める点が最大のメリットとなります。特に、企画段階からデザイナーや設計士と連携し、会社のブランディングや働きやすさを意識した空間づくりを行う企業も多いです。

ただし、その分費用全額をテナントが負担するため、どの範囲まで予算をかけるのかを慎重に検討することが重要です。まずビジョンと予算をはっきりと定めることが大切です。初期段階から社内で意見をすり合わせておき、必要以上に制御不能な追加工事が発生しないように注意しましょう。

コストを抑えるための設計上の工夫

小規模オフィスでは、コストと機能性のバランスが特に重要です。

  • ランマオープン(欄間開放)の活用パーテーションを天井まで立ち上げず、上部の隙間(欄間部分)を開放する「ランマオープン」を採用することで、空調の効率化や、消防法上の規制緩和(火災報知機の追加設置が不要になる場合がある)といったメリットが得られ、B工事のコストを間接的に抑えられる可能性があります。
  • 汎用性の高い床材の選定タイルカーペットやPタイルなど、耐久性が高くメンテナンスが容易な床材を選定することで、初期費用と将来のメンテナンス費用を抑えます。
  • 配線計画の最適化OAフロア(床下に配線スペースを設ける)の導入は高額になりがちです。アンダーカーペット配線など、床上げの必要がない配線方式も検討し、配線容量とコストのバランスを見極めましょう。

スケジュール管理と業者選定の方法

移転先のビルによっては工事可能な時間帯や搬入口の使用制限が設けられている場合があります。作業スケジュールを立てる際には、ビル管理会社との調整や設備搬入ルートの確保など、細かな手続きも事前に行っておくことが大切です。

最終的な業者選定では、価格だけでなく工事内容の精度やアフターサポートの体制も考慮に入れましょう。後々のメンテナンスも含めて考えれば、トータルコストが抑えられる業者を選ぶことが長期的には賢明です。

まとめ:知恵と交渉で理想のオフィスを実現

A工事・B工事・C工事を明確に区別し、費用と責任分担を理解しておくことで、オフィス移転をよりスムーズかつコスト効率よく進められます。

まずは建物オーナーと密にコミュニケーションを取り、工事区分と費用負担を契約書に落とし込むことが肝心です。特にB工事の交渉では、相見積もりの取得や専門家の活用が有効となるでしょう。B工事費は高額になりがちですが、粘り強い交渉と合理的な見積もり検証によって、適正化は十分に可能です。

C工事では自由度が高いからこそ、資金計画とデザインの方向性をしっかり固めることが重要です。後々の原状回復や設備更新も見据え、どのくらいのスパンでオフィスを運用していくのかを踏まえてプランを組み立てると安心です。

工事区分を把握し、適切な対策を講じれば、移転後のオフィスで快適かつ効率的に業務を行える環境が整います。オーナーとの交渉や業者選定を丁寧に行い、限られた予算の中で理想のオフィスづくりを実現していきましょう。

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